はじめてのじこひはんしょー~カワヴェリ編~

myfirst私の自己批判ショーとの出逢い…と言うよりも、むしろ小劇場やコント舞台という概念そのものに初めて触れた「春のめざめ」は、1996年に遡ります。
1996年!
…自分で書いてて驚いた。まだ20世紀じゃん。
劇団最年少メンバー、財前かなが生まれる遥か昔。
Windows95が出て間もない頃(当時PCはX68000使ってました)。
世界が核の炎に包まれ、アンゴルモアの大王が降ってきて人類が滅ぼされるよりも、3年前の出来事でした。

ある2月の寒い日。当時親しくしていた方が「演劇ぶっく」の読者プレゼントで自己批判ショーVol.2『そんな言い訳聞きたくない!』のチケットを偶然入手したところから物語は始まります。

劇団といえば本当に「四季」と「ひまわり」ぐらいしか知らなかった当時の私。当然この自己批判ショーに関心を示す由がなかったのですが。
観劇を口実にデート、あわ良くばその後の展開を期待して池袋まで観に行くことに致しました。
…これがまさか、その後の人生を大きく変えるとはね!
エロリビドーって、本当に大事ですね。

しかし、「自己批判ショー」という訝しげな名前、訝しげなポスター。池袋のメインストリームを大きく外れた…と言うより薄暗い墓地の一角にある訝しげな劇場(失礼)、正直な第一印象は「タダでも観たくない」と言う気持ちで一杯でした(本当ごめんなさいwww)

さっさと観てさっさとヤろうぜ!…という大変失礼な下心を隠しつつもイザ観てみると…何ぞこれ!?
奇妙だけど、何も考えずに普通に笑える。TVや漫画では観られない、こんな面白いものが世の中にはあるんだなぁ…!と、カルチャーショックを受けたものです。

一番最初に見たのは『大人プロレス』というタイトルで、「小人プロレスがあるんだから大人プロレスがあっても良いんじゃない?」というしょうもない発想から生まれたコントでした。
凶器攻撃を行えば「これは大人気ない!」とブーイングが飛び、マイクパフォーマンスを行えば「声が低い!声変わり!実に大人らしい!!」と歓声が沸く。そんな茶番を大真面目に演じてるものだから面白いww

私が最もショックを受け大爆笑したのは、このレスラーの持ち出した凶器が何故かリプトンのミルクティーで、実況が「これは厳選した香り高い紅茶にコクのあるミルクを加えた定番人気のミルクティー!従来以上に茶葉本来の贅沢な香りが楽しめる味わいのリプトンミルクティーを凶器にして攻撃している!(※セリフはうろ覚えです)」などと露骨な宣伝を始めたことでしたww
後に判ったことは「劇中の何処かにリプトンの宣伝を挟むと劇場費が安くなる」という苦肉の策だったようで、残念ながら後にも先にも「露骨な宣伝入りコント」はこの一回きりだったのですが、異質な不条理空間を一層狂わせていた「奇跡」が、そこにあったと考えます。

その他にも、現在も再演の機会が多い「ホテル」や、カックラキン大放送さながらの「お茶の間劇場」、後に再演もした「パンダの世話をさせてくれ」と言ったショートコントが盛り沢山。この時既に現在の礎は出来ていたのではないかと思います。

さて。新たな世界を知ってしまった私川辺が、幾度かの後悔?を経ながらも自己批判ショーを名実共に人生の伴侶としていくのは、もう少し先の話。

「自己批判ショー春のめざめ・発動篇」に続く!かも知れないよね!!

自己批判ショーの誇るサウンドクリエイター。数年の充電期間を経て、「自己批判ショーの西遊記」より完全復帰!

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